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「夏休みに入ってから、子どもが朝から晩までスマホやゲームばかり…」「宿題をしながらスマホをいじっていて、全然集中できていない」「注意すると怒るけど、どこまで許せばいいのかわからない」――2026年8月、夏休み真っ只中の今、多くの神戸市の子育て世帯が同じ悩みを抱えています。
こども家庭庁の調査によると、小中高生の1日あたりのネット利用時間は平均5時間27分。夏休み中はさらに増加する傾向にあります。しかし、適切な知識とルールがあれば、メディアやゲームとの健康的な付き合い方は必ず身につけられます。
この記事では、神戸市・兵庫県の公式ガイドラインに基づいた子どものメディア・ゲーム利用の現状とリスク、家庭でできるルールづくりの具体策、そして神戸市の相談窓口までを完全ガイドします。夏休みを機に、家族でメディアとの付き合い方を見直しましょう。
子どものメディア・ゲーム利用の現状
まずは現状認識から始めましょう。こども家庭庁の調査によると、小中高生の1日あたりのネット利用時間は平均5時間27分に達しています。スマートフォンの普及率も年々上昇し、低年齢での利用開始が当たり前になりつつあります。
神戸市の子どもたちの実態
神戸市教育委員会が2026年3月に開催した「どうする?スマホとのつきあい方」フォーラムでは、市内の小中学校でもスマホ・ゲームに関連するトラブルが増加していることが報告されました。教員や保護者からは次のような声が上がっています:
- スマホのゲームやSNSでトラブルに巻き込まれるケースが多くなっている
- 宿題中もスマホを手放せず、「ながら勉強」で学習効率が低下している
- 夜遅くまでスマホを使用し、睡眠時間が不足している
- 学校では児童生徒自身がルールを決める取り組みが広がっている
神戸市の「スマートスマホ都市KOBE」の取り組みでは、こうした現状を受けて、子ども自身がメディアと上手に付き合う力を育むことを目指しています。
スマホ・ゲームが子どもの心身に与える影響
兵庫県の「子どもの健康に配慮した適切なスマートフォン等の利用に関するガイドライン」(2024年10月改訂版)では、5つの健康リスク分野に分けて影響がまとめられています。それぞれのリスクと具体的な対策を確認しましょう。
| 影響分野 | 主なリスク | 神戸大学等の専門家による提言 |
|---|---|---|
| 目への影響 | 近視の進行、眼精疲労 | 近視の発症が低年齢ほど進行しやすい。画面から目を離す距離を保ち、外遊びで予防 |
| 首・肩・指への影響 | スマホ首、腱鞘炎 | 正しい姿勢で使用し、適切に休憩。休憩時はストレッチを |
| 睡眠への影響 | 体内時計の乱れ、睡眠不足 | 寝る1時間前からスマホ画面を見ない。ブルーライトがメラトニン分泌を抑制 |
| ネット・ゲーム依存 | 依存症、日常生活への支障 | 家庭や学校で利用ルールづくり、コミュニケーションの充実が予防に効果的 |
| 学力への影響 | 集中力低下、成績への悪影響 | 「ながら勉強」は非効率。スマホ利用時間そのものが学力低下の要因に |
① 目への影響(近視・眼精疲労)
神戸大学大学院医学研究科の中村誠教授らによると、至近距離で物を見続けることは近視を促進します。特に低年齢で近視が発症するほど進行が速く、将来の強度近視リスクが高まるとされています。強度近視は緑内障等の眼疾患リスクも高めるため、子どものうちからの予防が重要です。
対策: 画面から30cm以上離す、20分に1回は遠くを見る、1日1時間以上の外遊び。
② 姿勢・手指への影響(スマホ首・腱鞘炎)
長時間うつむいた姿勢でスマホを使い続けることで、首や肩に慢性的な負担がかかります。また、親指でのフリック操作の繰り返しは腱鞘炎の原因になることも。神戸大学整形外科の武岡助教は「正しい姿勢で使い、適切に休憩を取りながら長時間の連続使用を避けること」を推奨しています。
③ 睡眠への影響(ブルーライト・体内時計の乱れ)
スマホ画面のブルーライトはメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌を抑制し、体内時計を狂わせます。兵庫県ガイドライン策定に関わった菊池清センター長は「寝る1時間前からはスマホやゲームの画面を見ないこと」が睡眠の質を守るために最も重要だと強調しています。
夏休みは特に生活リズムが乱れやすい時期。夜更かししてゲームをしてしまう子も多いため、早めのルール決めが効果的です。
④ ネット・ゲーム依存のメカニズム
県立ひょうごこころの医療センターの田中究院長は、依存の背景について「家庭や学校生活が充実しないことで、達成感や人間関係を求めてネットやゲームの世界に入り込みやすい」と指摘しています。つまり、ゲームやスマホに没頭する背景には、現実世界での生きづらさやストレスが隠れていることが多いのです。
神戸市も同じ見解で、「こどものスマホ(ネット・ゲーム)依存には、思春期ならではのこころの辛さや生きづらさ(学校でのいじめや人間関係でのストレス等)が背景要因にあることが多い」と公式サイトで説明しています。
⑤ 学力への影響
東北大学応用認知神経科学センターの榊浩平助教は、毎日3時間以上スマホを使うと学力に有意な影響が出ると報告。さらに衝撃的なのが「3時間の『ながら勉強』は、30分集中した勉強と効果が同じ」というデータです。夏休み中も、「スマホを見ながら宿題」では時間を無駄にしてしまう可能性が高いと言えます。
神戸市・兵庫県の公式取り組み
神戸市は「スマートスマホ都市KOBE」として、子ども向け・保護者向けの多彩な啓発活動を展開しています。ここでは代表的な取り組みをご紹介します。
① スマホ長時間使用の健康リスク啓発ページ
神戸市公式サイトでは、スマホの長時間使用がもたらす健康リスクを総合的に解説。以下のコンテンツが無料で公開されています:
- 健康リスク解説:身体面・精神面への具体的な影響
- SAS-SVセルフチェック:スマートフォン依存度を自己診断できる
- スマホとの上手な付き合い方:実践的なポイント集
② 研修動画(無料公開中)
神戸市は「神戸市 こころの動画」チャンネルで3本の研修動画を無料公開しています。夏休み中に親子で視聴するのもおすすめです。
| 動画 | 対象 | 主な内容 |
|---|---|---|
| スマホ依存って何?簡単に解説 | 子ども・保護者 | スマホ依存の基礎知識、身体面・精神面のリスク、SAS-SVチェック |
| スマートフォンとの付き合い方(本人編)ポイント5選 | 子ども向け | 長時間使用を避ける、寝る前に使わない、自分ルール、運動、限界ライン |
| スマートフォンとの付き合い方(家族編)ポイント5選 | 保護者向け | 依存症の正しい理解、対話の仕方、言葉かけ、環境づくり、家族のストレス管理 |
③ どうする?スマホとのつきあい方フォーラム(2026年3月)
神戸市教育委員会主催で2026年3月15日に開催されたフォーラムでは、東北大学の榊助教による講演と、PTA会長・教員を交えたパネルディスカッションが行われました。特徴的だったのは、神戸市長の久元喜造氏がファシリテーターを務めたこと。市を挙げて子どもとメディアの問題に取り組む姿勢が感じられます。
パネルディスカッションでは、「子どものスマホ利用ルールではなく、大人も含めた家庭のルールをつくることが解決の糸口になる」という意見が印象的でした。
④ 小中学生向け「賢いネットキャンプ」
神戸市主催の小中学生向けイベント「賢いネットキャンプ」では、ネット・スマホと上手に付き合う方法を体験的に学べます。夏休み期間中にも開催されることがあるので、神戸市のこども家庭局の情報をチェックしてみてください。
⑤ 兵庫県ガイドライン
兵庫県は2024年に「子どもの健康に配慮した適切なスマートフォン等の利用に関するガイドライン」を策定。神戸大学の医学部教授4名が医療アドバイザーとして参画し、科学的根拠に基づいた内容になっています。5分野(目・姿勢・睡眠・依存・健康利用)にわたる具体的な対策がまとめられており、家庭でのルール作りの土台として活用できます。
家庭でできる!メディアルールづくりの具体策
ここからは、今日からすぐに実践できる具体的な方法をお伝えします。神戸市が公開している家族向けの5つのポイントをベースに、さらに実践的なアドバイスを加えています。
神戸市推奨の5つのポイント(家族編)
神戸市の研修動画「スマートフォンとの付き合い方(家族編)」では、以下の5つを推奨しています:
- 依存症への正しい理解:子どもの問題行動の背景には、生きづらさやストレスが隠れていることが多い。叱る前に「なぜ?」を考える。
- 一緒に問題について考える:子どもの使用時間やパターンを一緒に確認し、「何のためにスマホを使うのか」を話し合う。
- 言葉のかけかた(Iメッセージ):「あなたはスマホを使いすぎ」と責めるのではなく、「私はあなたの健康が心配」と自分の気持ちを伝える。
- 環境やルールづくり:スマホはリビングで使う、寝室に持ち込まない、充電は共用スペースで行う。
- 家族自身もストレスを発散:依存の問題は子どもだけでなく家族全体の健康に影響する。適度な息抜きを。
具体的なルール例(年齢別)
家庭の状況に合わせて、以下のようなルールを参考にしてみてください。
| 年齢目安 | おすすめルールの例 |
|---|---|
| 未就学児 | 動画視聴は1日30分まで。保護者が一緒に見る。寝る1時間前からは画面を見せない |
| 小学生低学年 | 使用時間は1日1時間まで(宿題終了後)。リビングでのみ使用。フィルタリング設定必須 |
| 小学生高学年 | 使用時間は1日1.5時間まで。21時以降は使用禁止。課金は保護者の許可制 |
| 中学生 | 家族で話し合ってルールを決める(本人参加型が重要)。22時以降はスマホをリビングに置く |
効果的な伝え方:Iメッセージを使おう
神戸市が特に重視しているのが「I(アイ)メッセージ」です。「あなたは」で始まる言葉は相手を責めているように感じさせます。「私は」で始めることで、対立ではなく対話になります。
| NG(Youメッセージ) | OK(Iメッセージ) |
|---|---|
| 「あなたはスマホを使いすぎ!」 | 「(私は)スマホを使いすぎていると、あなたの健康が心配なの。あなたはどう思う?」 |
| 「なんでゲームをやめられないの!」 | 「(私は)ゲームより他に楽しいことも見つけてほしいな。一緒に考えない?」 |
| 「宿題中にスマホを触らないで!」 | 「(私は)集中して宿題ができる環境を作りたいの。どうすればいいかな?」 |
家族会議のすすめ
神戸市のフォーラムでも話題になった「大人も含めた家庭のルール」づくりのために、年に1〜2回の家族会議が効果的です。
- 親も子どもの前でスマホをダラダラ見ない(見せる責任)
- 「ながらスマホ」を家族で禁止する
- 食事中は全員スマホを置く(親も含めて)
- 週に1回は「家族でスマホなしの時間」を設ける(ボードゲーム・読書・散歩)
神戸市のポイントにもある通り、罰則や報酬で釣る方法は逆効果になることがあります。「やめられたら○○してあげる」というアプローチは、かえって依存行動を助長する「イネイブリング(促進)」になりかねません。大切なのは、子ども自身が気づき、自ら変化することです。
デジタルデトックスのすすめ(夏休みにぴったり)
神戸市が推奨する「デジタルデトックス」は、夏休みにぴったりの取り組みです。
- お出かけ中はスマホ禁止:代わりにカメラや虫取り網を持ってお出かけ
- 公園で思い切り遊ぶ:外遊びは近視予防にも効果的(1日1時間以上が推奨)
- 読書や絵本の時間を増やす:想像力を育むにはデジタルより紙の本が効果的
- 家族でボードゲーム:コミュニケーションの促進にも
神戸市の相談窓口・サポート一覧
「うちの子、スマホをやめたくてもやめられないかも…」「ゲーム依存が心配」——そんなときは、家族だけで抱え込まずに専門機関に相談しましょう。神戸市には以下の相談窓口があります。
思春期専門相談
概ね18歳までのお子さんを持つご家族や支援者を対象に、思春期特有の精神疾患、不登校、ひきこもり、ゲーム・ネット依存などに関する相談を受け付けています。
- 対象:18歳までの子どもとその家族・支援者
- 内容:思春期特有の精神保健福祉、ゲーム・ネット依存、不登校など
- 電話相談:078-371-1966 / 079-255-5033(要予約)
依存症相談
神戸市では依存症に関する相談を専門の相談員・医師が対応。個人や家族での相談のほか、自助グループや回復施設の情報も提供しています。
- 依存症相談専用ダイヤル:078-371-1966
- 予約:電話予約が必要(初回は問い合わせから)
こうべっ子悩み相談(24時間)
神戸市の小中学生向け24時間相談ホットライン。いじめ・体罰など幅広い悩みに対応。ネットやゲームに関する悩みも相談できます。
- こども安全ホットライン:0120-155-783(24時間)
兵庫県の相談窓口
兵庫県では青少年のネット・ゲーム依存に関する相談を「青少年のネット相談」で受け付けています。
- 青少年のネット相談:078-977-7555
⚠️ 「やめたくてもやめられない」状態が続く場合は、決して自己判断せず、専門機関に相談しましょう。神戸市も「ご家族だけで抱え込まず、専門機関へ一度ご相談ください」と強く呼びかけています。相談することは決して恥ずかしいことではなく、早期対応が回復への近道です。
まとめ
2026年8月、夏休みの子どもたちはスマホやゲームに触れる時間が増えがちです。しかし、正しい知識と家族のルールがあれば、メディアと健康的に付き合うことは十分に可能です。
この記事のポイントを振り返りましょう:
| ポイント | 具体的な対策 |
|---|---|
| 現状を知る | 小中高生のネット利用時間は平均5時間27分。夏休みはさらに増加傾向 |
| リスクを理解する | 近視・姿勢・睡眠・依存・学力の5分野で影響あり。兵庫県ガイドラインで確認 |
| 神戸市の取り組みを活用 | 研修動画(無料)やSAS-SVチェック、賢いネットキャンプ、フォーラム情報 |
| 家庭のルールをつくる | 寝る1時間前から画面を見ない、リビング使用、大人も含めたルール |
| Iメッセージで伝える | 「あなたは」ではなく「私は」で伝える。対立ではなく対話を |
| 困ったら相談 | 思春期専門相談(078-371-1966)やネット相談(078-977-7555)を活用 |
「スマホよりも面白い現実の世界がある」——神戸市のフォーラムで出たこの言葉には深い意味があります。デジタルとリアルのバランスを大切にしながら、子どもたちが健やかに成長できる環境を、家族みんなで作っていきましょう。
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